「結婚詐欺かどうかを見極めるにはどうしたら良いのでしょうか?」探偵に聞いた⑥

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マッチングアプリで知り合った男性と1年半ぐらい結婚を前提とした交際を続けているのですが、いつまでたってもご両親への紹介もなく自宅へ招かれたこともありません。
つい先日は彼の仕事で急に資金が必要になったからと数百万円を貸してしまい、それを友人に相談すると「それ騙されてるよ…結婚詐欺なんじゃない?」と言われてしまいました。
確かに冷静になって考えてみると気になるところというか不審に思う点が沢山あって…結婚詐欺かどうかを見極めるにはどうしたら良いのでしょうか?

助手

探偵に聞いたシリーズ
今回の質問は「結婚詐欺かどうかを見極めるにはどうしたら良いのでしょうか?」です。
お金の話が出てる段階で怪しい感じもするけど…

探偵ヨシダ

最近ではマッチングアプリや婚活アプリ経由で結婚詐欺の被害に遭い多額の金銭を騙し取られてしまう被害が増えていて、実際弊社にも「交際相手に騙されているかもしれない」「婚約者にお金を貸したら音信不通になった」といったようなご相談が増えています。

結婚をほのめかし金銭を騙し取る、いわゆる結婚詐欺師の特徴を踏まえた上で見極め方を説明していきたいと思います。

助手

まずは結婚詐欺師の特徴について!

探偵ヨシダ

まずは我々探偵が調査した結婚詐欺の案件や被害者の方々からお聞きした情報を元に結婚詐欺師の特徴を列挙してみます。

  1. 高学歴・高収入などを装う
  2. 知り合って間もなく「結婚を前提」とした交際を強調する
  3. LINE以外の連絡手段を教えてくれない
  4. 海外出張などと言って1週間程度連絡がつかない時がある
  5. スケールの大きなビジネスに関わっているなどと自称する
  6. 自宅住所などはあれこれ理由をつけて教えてくれない
  7. 少額のお金を立て替えたときは返してくれる

などです。

助手

なるほど…
もう少し詳しく!

探偵ヨシダ

1.高学歴・高収入などを装う

自分はお金を貸しても返せるだけの資力があるといった、自身を信用させるためだったり結婚相手を探している人にとって魅力的な人物だとアピールするためでもあります。
学歴を詐称したり勤め先や年収を偽っている場合も多く、中には経営者を装うためにわざわざ法人を設立しているケースもあります。

2.知り合って間もなく「結婚を前提」とした交際を強調する

被害者はマッチングアプリや婚活アプリで結婚相手を探している訳ですから、結婚詐欺師は自身を信用させるために強調します。
お金を貸しても将来的に結婚するのであれば問題ないだろうと被害者に思わせるためでもあります。

3.LINE以外の連絡手段を教えてくれない

LINE以外と書きましたが固定電話や携帯電話などは住所や氏名と紐付いている場合が多いため、万が一、被害者に疑われても結婚詐欺師自身の身元を知られないようにするためです。

4.海外出張などと言って1週間程度連絡がつかない時がある

結婚詐欺師が実は既婚者だったり他にも被害者を同時進行で騙している場合によくあるケースです。携帯電話が繋がりにくい国に行くなどと言って実は他の被害者に会っていたり自宅で家族に疑われないようにしていることが多いです。

5.スケールの大きなビジネスに関わっているなどと自称する

これは1と同様に資力があるというアピールでもありますが、国家プロジェクトに関わってるという場合は一般の方が調べたところで実際に関わってるか確認しきれない場合があります。

6.自宅住所などはあれこれ理由をつけて教えてくれない

これは3と同様で自身の個人情報を知られないためですが、詐欺だとバレても貸したお金を取り立てられないようにするためでもあり、賃金返還請求訴訟などを申し立てられないようにするためでもあります。

7.少額のお金を立て替えたときは返してくれる

よくある手口ですが何度かお金を借りても約束を守って返していれば「この人には貸しても大丈夫」と被害者に思わせることができるためです。

助手

被害者の心理をズルく利用してるって感じだね…

探偵ヨシダ

そうですね。
上記以外には氏名そのものを偽っていることもあります。フルネームを完全に偽名にするケースが多いのですが、名字と名前のどちらかだけを変えていたり漢字表記だけを変えている場合もあります。

繰り返し詐欺行為を行っていて過去の被害者にSNSなどで名前を書き込まれたりしている結婚詐欺師が検索避けのために氏名を偽っているケースもあります。

助手

特徴は分かったけど見極めるって難しくない?

探偵ヨシダ

はっきり言ってしまうと自分だけで結婚詐欺師を見極めることは非常に難しいです。
自宅を教えてくれないからと言ってしつこく聞いたら嫌われてしまうのではないか
とか、お金を貸して欲しいと言われて断ったら嫌われて結婚の話が流れてしまうのではないかという被害者の心理を利用していますので、被害者は躊躇したり確証バイアス※が働いたりして疑うこと自体を止めてしまいます。

※確証バイアス
認知心理学や社会心理学における用語で、仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のこと。認知バイアスの一種。また、その結果として稀な事象の起こる確率を過大評価しがちであることも知られている[Wikipedia]。

助手

じゃあどうすればよいの?

探偵ヨシダ

まずは少しでも相手が怪しいなと感じたら友人や知人などに相談して第三者の意見を聞くことが大事です。もちろん必要であれば法律のプロである弁護士や身元などを確認するプロである探偵に相談しましょう。

自分以外の意見を聞き、可能であればプロにアドバイスなどをしてもらった上で客観的に判断して見極めることが大切です。

お金を渡す前であれば被害を防ぐことができますし、お金を渡すなどの被害が出ていたとしても結婚詐欺師と連絡が取れている状態であれば弁護士に相談をして借用書の作成や返金交渉ができる場合があります。

警察に相談してもよいのですが恋愛感情や結婚の話があるので単なる男女間のトラブル(民事事件)という扱いになって詐欺(刑事事件)としては扱ってもらえないケースが非常に多いのが現状です。

助手

結婚詐欺師が音信不通になったらどうするの?

探偵ヨシダ

本来であれば音信不通になる前に探偵にご依頼頂いて身元調査をして経歴や勤務先などの確認をすることが望ましいのですが、音信不通になり住所や氏名もデタラメだった場合であったとしても探し出して身元調査を行える場合がありますので出来る限り早めにご相談ください。

また他にも同じ結婚詐欺師に騙された被害者がいて警察に被害届が受理されている場合など、複数の被害者がいると警察も詐欺として捜査する可能性がありますので、我々探偵にご相談頂いた段階で他の被害者がいないかの確認も行いますのでお気軽にご相談ください。

助手

結婚詐欺師の見極めは難しいけど「怪しい」かどうかを見極めることはできそうだね。

探偵ヨシダ

そうですね。
「怪しい」と見極めることができたら判断はプロに任せるのがよいでしょう。

助手

ご相談はおきガルに!