「浮気した夫と別居したいのですが当面の生活費は自分で働くしかないのでしょうか?」弁護士に聞いた⑱

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「浮気した夫と一緒に住むのが苦痛で別居したいです。ただ、実家はすでに弟夫婦と子どもがいるので、私が生活するスペースはありませんでした。幸いにも市営住宅を借りられそうなので契約するつもりですが、子どもが小さいため仕事をするのが難しい状態です。この様な場合は別居を諦めた方が良いのでしょうか?」

別居をしようと決めたものの、当面の生活費などに不安を覚える方もいらっしゃるのではないかと思います。このケースのような場合はどのようにするのが良いのでしょうか?

別居時の生活費

『別居後の生活費について』弁護士に聞いてみました。

「今後の生活への不安を減らすという意味合いでも、仕事を見つけて収入を安定させる事が良いとは思いますが、お子さんが小さかったりする場合には現実問題難しいのではないかと考えます。ただ、夫婦にはお互いが同水準の生活ができるよう助け合う義務があり、別居中であったとしても収入の多い方が少ない方に生活費を渡すのが一般的です。

結婚生活を維持するために必要な費用を「婚姻費用」と呼び、衣食住にかかる費用・医療費・交際費などが含まれます。もしも夫側が婚姻費用の支払いに応じなかった場合は、家庭裁判所に調停を申し立て、どちらが婚姻費用をいくら負担するかを決定します。調停でも話がまとまらなければ、審判により金額を決定します。

調停や審判に2~3カ月かかることがあり、尚且つ、申し立てから遡って婚姻費用を受け取ることは難しいので、別居を始めたら出来る限り早く婚姻費用の請求をした方が良いでしょう。」

別居を決めたら「婚姻費用の分担請求調停」の準備をしておきましょう!